JALグループは、ポストコロナの事業構造の見直しにおいて、成長するマーケットに対応するためにLCC事業を強化する方針を示し、観光・友人や親族を訪れる需要を取り込む考えを明らかにしました。
LCC事業においては、ジップエアの展開とLCCパートナーとなるジェットスタージャパンと春秋航空日本との連携により成田を拠点としてLCCネットワークを構築する予定としています。
またジップエアは需要回復あわせて着実に成長を目指し、3-6号機の導入計画を決定し需要に応じて増機を検討するとしています。また就航を目指しているホノルル線に関しては就航準備を概ね完了したとしており、近く就航のアナウンスがあるものと推測されます。
JALは、ビジネスの移動については、ウェブ会議やリモートワークの浸透により、従来よりも減少することを想定する一方、観光やVFR(友人や親族訪問需要)需要は、比較的早期に回復し、成長が期待されるとして、LCC事業を強化する方針とみられます。この予測はANAもほぼ同じ考えであることを明らかにし、今後エアージャパンをリブランドしピーチに続く第2のLCCを設立することを発表しています。
今後国内大手2社は、成田でのLCC事業に力を入れるとみられ、コロナ終息後にはJALグループとANAグループの熾烈なLCC事業の争いが起こるものと推測されます。
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