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大韓航空とアシアナ航空の完全な統合は2024年に遅れる見込み 日本を含め各国の規制当局の承認が遅れる

大韓航空は、今後アシアナ航空を買収し統合する計画としていますが、当初計画していたスケジュールから遅れ、買収は2022年、完全な統合は2024年とする計画に変更したことがわかりました。

当初の計画では2021年にも買収を終え2022年にも統合する計画としていましたが、大韓航空は、韓国開発銀行(KDB)に上記内容の計画を提出したことがわかっており、統合は遅れることになります。

今回計画が遅れている理由は、各国の独禁法・競争当局による両社の統合の承認が遅れていることが原因で、少なくとも自国以外で4カ国の承認が必要とされていますが、現在までに承認を得られているのは、審査を提出した韓国、日本、アメリカ、中国、トルコ、ベトナム、台湾、タイの中でトルコのみとなっています。

特に太平洋路線においては、大韓航空が加盟するスカイチームとアシアナ航空が加盟するスターアライアンスのバランスが大きく崩れることが予想されているほか、多くの路線において調整が必要と考えている当局も多いとみられ、統合を承認してもアシアナ航空の発着枠は回収となる可能性なども指摘されています。

この計画遅れにより、傘下LCCの統合案の策定にも遅れが出るとみられ、世界第7位の規模になる見込みの統合計画は、もう暫く時間を要する見込みとなります。参考記事: The Korea Times Photo : Airbus

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