KLMオランダ航空は、オランダ政府が環境保護を名目として進めるスキポール空港の発着制限が実施された場合は、大幅に路線を縮小せざるを得ないとの見方を示していることがわかりました。
政府は、騒音や環境などを考慮してスキポール空港の発着枠を年間44万回に制限する方向で調整を進めており、現在のところ2023年末までには実施したい考えとみられています。
この影響を受け、同空港を拠点とするKLMオランダ航空への影響は不可避で、同社は最大30路線が削減対象になる可能性があるとし、アジアの長距離路線においては関西、台北、厦門、杭州が削減候補となっている模様です。
現在の成長スピードの場合、2023年の同空港の年間発着回数は約54万回にまで成長するとみられることから、この政策は航空業界の成長をストップさせるものであり、一部から反対はあるものの、政府は今後も進めるものとみられます。これにより欧州で旅客数第3位を誇るスキポール空港の地位も低下するとみられますが、オランダは環境保護を第一優先とする政策に大きく舵をきるものとみられます。Photo : KLM