ANAは、日本郵船(NYK)との間で、NYKが保有する日本貨物航空/NCAの株式全てをANAが取得することにより、子会社化することに関し、2023年3月7日付で基本合意書を締結したと発表しました。
ANAによるNCA取得の理由は、航空事業ポートフォリオに加えると同時に、日本最大の国際線旅客便ネットワークを活用するANAグループの貨物事業と将来的に統合・再編することで、お互いの強みを補完し合うコンビネーションキャリアとして収益性が高まり、ANAグループの成長戦略を加速できると判断したためとしています。
また日本を拠点とした国際航空貨物ネットワークと商品・サービスを一層充実させ、サプライチェーンの高度化に対応し得る高品質かつ競争力のある航空貨物輸送サービスの提供を行うことで、物流の世界においても空からはじまる多様な価値提供を行い社会に貢献することを目指すとしています。
なおNCAは本邦唯一の国際航空貨物専門航空会社としてこれまで40年近くに亘り高品質な国際貨物輸送サービスを提供しており、過去にはANAもNCAの経営に参画していました。また現在でもANAとNCAは航空機整備部門における業務協力、両社運航便での共同運航(コードシェア)や連帯運送を柱とする戦略的業務提携に関する覚書を締結しており、相互に協力関係にあります。
現在のところ、競争法上のクリアランスが得られること等を条件に、NCA株式取得の実行日を2023年10月1日又は NYK 及びANAで別途合意した日とする予定となっています。Photo : Boeing