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ユナイテッド航空、デルタ航空による批判に応戦『デルタ航空はいつものように弱者を装う』

 ユナイテッド航空は、デルタ航空が提案している羽田スロットの柔軟活用案に対して反対を表明していますが、これを批判したデルタ航空に対して応戦する声明をアメリカ運輸省に提出しました。

 ユナイテッド航空は、自社がANAとの共同事業の影響で、デルタ航空が不利な立場にあるという主張に対し反論し、デルタ航空はいつものように弱者を装っていると批判しました。

 現在アメリカ各社の北東アジア戦略においては、ユナイテッド航空は慎重に戦略を練り羽田・成田の両空港から運航する体制を構築して利用者の利便性を確保していますが、デルタ航空は、東京からのリソースを転用して仁川空港にハブを構築し、結果的にスターアライアンスとワンワールドは東京、スカイチームはソウルといったようにバランスがとれているとしています。

 このような状況下で、羽田空港での自社のシェアの低さを主張するデルタ航空は、仁川空港での他社を圧倒する状況と矛盾しているとし、東京において路線を強化したいのであればできるはずなのに、それをデルタ航空とアメリカン航空はしていないとも指摘しました。

 また現在日本路線は、順調に需要が回復しているとし、デルタ航空が期待通りのパフォーマンスを得られないのは、ポートランド線とホノルル線のスロットを3年間も運航せず放置しているためだとしています。

 このようなことから、ユナイテッド航空は、デルタ航空案を否決し、スロットを再配分するべきと意見しており、これまで通り同省が公益性を重視した従来通りの選定方法を継続するべきとしています。またデルタ航空のアジアネットワークを有利にすることは同省の仕事ではないとし、この問題は多数決で決めるものではないとしています。

 今後アメリカ運輸省がどのような判断を下すのか注目されています。Photo : UNITED Airlines

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