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【前編】ベトジェットエア、副社長が来日し今後の戦略などを説明 いずれはエミレーツ航空のような存在に

 ベトジェットエアのJay L Lingeswara副社長は、日本就航5周年を記念して、今後の事業戦略を説明しました。

 ベトナム最大の航空会社であるベトジェットエアは、2018年11月に大阪/関西~ハノイ線に初就航して以来、日本へのフライトネットワークを強化し続けています。2023年7月には東京の羽田空港からホーチミンへの新たな直行便を就航させ、手ごろな航空券とデイリー運航で、レジャーとビジネス両方の需要を満たしています。


 現在同社は、東京(成田/羽田)~ホーチミン、東京/成田~ハノイ、大阪/関西~ハノイ・ホーチミン、名古屋/中部~ハノイ、福岡~ハノイの計7路線の定期便を運航しているほか、新潟・静岡・和歌山・松山・鹿児島・仙台などの地方都市へのチャーター便を運航するなどしています。

 同社長によれば、現在日本からのアウトバンドは増加傾向にあり、早ければ冬にもコロナ以前と同水準のアウトバンド旅客を予想しているとし、今後も双方からの旅客需要の増加が見込まれ、競合他社の旅客を奪うのではなく、新規需要の掘り起こしを進める考えです。

 またホーチミン・ハノイを拠点に乗り継ぎ需要を獲得したい考えを示し、オーストラリア・インド・インドネシアへシームレスな旅を提供できると自信を示しました。

 具体的には、乗り継ぎ便で予約した場合でも、荷物受け取りは目的地の空港となるほか、ベトナムで5時間以上24時間未満の乗り継ぎとなる場合は、1枚につき10USドルのバウチャーを2枚進呈するなど、他社にはないサービスがあることも利用者のメリットになるとしました。

 また成田線に投入しているA330型機においては、フラットベッドになるビジネスクラスを搭載し、利用者の新たな選択肢となるとし、このA330の導入をめぐっては、コロナでリース料が極端に低下したことが導入のきっかけになったとし、逆にコロナがなければ以前のようにナローボディ機のみの構成であっただろうと導入の舞台裏を明かしています。


Photo : Vietjet

 そして日本市場は良い意味でユニークであるとし、日本のユーザーの多くが利用する旅行代理店との関係も今後も継続し、アフターコロナで旅行の安心感を得たいという日本人利用者の心理を理解し、今後も様々なルートでの集客を目指すとしています。

 同社は今後もネットワークの拡大する方針としており、世界でも存在感を誇るエミレーツ航空のような業界を代表するようなエアラインに成長したいとしており、今後の日本事業で新路線や増便等が期待されます。

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