カンタス航空のB747-400型機は、シドニーでの従業員向けのセレモニーを終え、飛行機の墓場へと向かいました。シドニー離陸後には自社ロゴのカンガルーを航路で描き、多くのファンを楽しませました。現在機体は経由地のロサンゼルスに到着しており、給油後、モハーベ砂漠へと最後のフライトを行います。
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従業員向けのセレモニーでは、長らく活躍した同機の労をねぎらい、各々が感謝のメッセージを機体に書き込み、Alan Joyce CEOは、『Well Done ❝Queen❞』と記しています。
また同CEOは、「当時B747は、時代をはるかに超え、非常に能力がありました。エンジニア・CA・パイロットなどは同機を飛ばすことに没頭し、乗客もまた同機に魅了されました。しかしながら、時間はB747を追い越し、B787のような燃費効率の優れた航続距離の長い航空機が存在し、ロンドン・ニューヨークまで直行便で行けるようになった」とコメントし世代交代を迎えたことを暗に意味しました。
カンタス航空のB747は、1971年に以来65機が導入され、約50年にわたり同社で活躍した機体となります。機体の大きさ・航続距離・信頼性が優れていたことから、多くの救援フライトにも投入され、ダーウィンに甚大な被害をもたらしたサイクロン・トレーシーにおいては、674名を乗せて避難させたほか、エジプトの政情不安での帰国支援便、新型コロナウイルスでの武漢からの帰国支援便などでも任務を遂行しました。
なおカンタス航空のB747この50年間で36億キロ以上を飛行し、月へ飛行距離に換算すると4700往復したことになります。Photo :9 News Australia
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