フィリピン航空は、新型コロナウイルスによる業績悪化により従業員の35%規模を削減するリストラプログラムに着手したことが明らかになりました。
このプログラムにより影響を受ける従業員は、フィリピン航空と傘下のPALエクスプレスのパイロット・客室乗務員・地上スタッフ約2,700名以上とみられており、既に2月に約300名を解雇したことから総数は3,000名を超えるものとみられています。
今月から希望退職者を募集し11月には解雇を行う予定としており、年内までにリストラプログラムを完了させる予定となっています。なお今回の人員削減が最後になる保証はないとしており、ウイルス問題が長引けば更に対象者が増える可能性があり、当面事業規模を縮小せざるを得ない状況となっています。
またフィリピン航空は、パンデミックの影響で運航便がキャンセルされたことによる払い戻し額は159億ペソ(342億円)になったことを明らかにしており、これが経営上大きな重荷となったことから事業を維持するために、オーナーから新たに60億ペソの資本注入を受けています。そのほか今後も需要回復の目処がたたないことから、人員削減以外にもコスト削減の一環としてリース機の早期返却の交渉を行っているとしており、あらゆる面でコスト削減を進めていることを明らかにしています。参考記事:Inquirer.net Photo : PAL