欧州委員会は、イタリア政府によるアリタリア航空への1,283万5,000ユーロ(約17億円)の追加支援を承認すると発表しました。
欧州委員会は、イタリア政府によるアリタリア航空を支援するための資金援助措置が、EUの国家補助規則に沿ったものであると認め、新型コロナウイルスの発生に直接関連して被った損害を補償するものであると判断しています。なお同社が政府から援助を受けるのは、パンデミック以降4回目となりこれまでに合計3億1000万ユーロ(約412億円)の支援を受けています。
また正式に国営化することが決まり、アリタリア航空を継ぎ再編され完全な国営エアラインとなるITAに関しては、審議が継続しているとしており、これまでのアリタリア航空の資産となるスロットなどの新会社への譲渡に関しては、未だ答えが出ない状態となっています。
欧州委員会は、アリタリア航空は新ブランドとし一部スロットは破棄するべきとの立場とみられていますが、イタリア政府は今後もアリタリア航空のブランドを継続し、スロットを引き継ぐのが妥当との立場を示しているとされており、今後どのような決着を迎えるのか注目となります。