FSC 航空ニュース

アシアナ航空の債権団代表となる政府系の産業銀行、大韓航空とアシアナ航空の統合を推進することを発表

アシアナ航空の債権団代表である政府系の産業銀行は、大韓航空とアシアナ航空の統合を推進することを発表しました。

今回の統合は政府レベルで主導するものとなり、産業銀行は8,000億ウォンを投じ、大韓航空がアシアナ航空を買収する形で議論を加速させます。現在のところ一部株主や労働組合の反発が予想され、統合には時間を要するとの見方もありますが、新型コロナウイルスの影響を疲弊した航空業界を再建させるために、統合を急ぐことが考えられます。

統合が完了すると、新生大韓航空は保有機数が約250機に達し、世界でも10位圏内(RPK値:現在18位)を狙える会社規模となり、その規模は現在のアメリカン航空に匹敵するものとなります。また国際貨物輸送貨物部門においても大きく躍進し、総輸送量は現在の5位からキャセイパシフィック航空を抜き3位となります。

今回の統合が実現すると、競合路線の収益改善も期待できるほか、訓練費などもコスト削減を行え、経営の効率化が図ることが可能となります。また両社加盟アライアンスが、大韓航空はスカイチーム、アシアナ航空はスターアライアンスとなっていますが、今回大韓航空が買収する形をとることから、スカイチームに統合することが濃厚とみられます。

また傘下のエアプサン・エアソウル・ジンエアーは段階を踏んで統合するものとみられており、乱立した韓国のエアラインが集約されることになります。

アシアナ航空、2020年11月27日より名古屋/中部~ソウル/仁川線の運航を再開

アシアナ航空、売却計画の白紙化を発表 HDCと契約解除

大韓航空、新型コロナワクチンの輸送タスクフォースを結成