中国南方航空は、保有する計5機のA380型機の早期退役を検討していることを示唆しました。
これはCAPAのライブ会議において同社の上級役員のGuoxiang Wu氏が明らかにしたもので、A380の今後については不透明であると発言しました。
同氏は、『A380のような当社最大の航空機は、この大きすぎる機体の問題をどのように解決するかについて、現在も検討中です。当社だけでなく、多くのエアラインにとって、A380は路線に対して大きすぎるのではないかということを考えなければなりません。運用コストが非常に高く、国際線の将来的な需要についても、今後数年間の回復の兆しはまだ見えていません。ですから、機材構成、特にワイドボディ機について考える必要があります』とコメントしています。
現在同社のA380は、5機全てが稼働しており、貨物需要を想定して主にオーストラリア、北米、ヨーロッパ線に投入されているほか、成田線にも投入されています。コロナ禍で成田線に投入が始まった同機ですが、今後成田空港で見る機会も減る可能性があります。
世界的に退役が進む同機ですが、今後航空需要が先行して回復すると見込まれる中国でさえもこのような状況となっており、同機の活躍の場は狭まるばかりです。