新型コロナウイルスの影響を受け、大型機の退役が加速し、特に超大型機となるA380は厳しい状況に置かれており多くのエアラインが退役あるいは退役を検討していますが、エティハド航空が新たに同機を退役させることが決定的であることがわかりました。
現地紙のインタビューに応じた同社のTony Douglas/トニー・ダグラスCEOは、『A380を全機長期保管するという戦略的な決断を下しました。我々はもう二度とエティハドで同機を運航することはないでしょう』とコメントし、パンデミック終息後も同機が復帰しないことが決定的となっています。
昨年10月には同社のVincent Frascogna副社長がA380が全機復帰することを約束するとしていましたが、その後同CEOが、『A380は余分な2つのエンジンがハンディキャップ』となるとコメントするなど、徐々に退役シフトするような動きに変わっていきました。
また一部のA380は、リサイクル施設が併設されるフランスのタルブ空港にフェリーされるなどしており、決断を下せばいつでも、スムーズに退役できるような環境となっています。
同社は、ワクチンの普及により今年の夏にも需要が徐々に回復していくことを予想していますが、需要回復において主力となる機材はB787であるとしており、燃費効率の優れた機材で、経営を軌道に乗せたい考えを示しています。
新型コロナウイルスの影響により、大型機であるA380は不採算機材としてみなされており、コロナの影響で同機のオペレーターであったエールフランス航空・ハイフライ航空・タイ国際航空・ルフトハンザドイツ航空が同機を完全に退役させることを決定もしくは決定的となっていますが、このリストに新たにエティハド航空の10機が加わることが濃厚です。参考記事:The National Photo : Airbus