アメリカ当局は、大韓航空とアシアナ航空の合併の審査基準を引き上げたことがわかりました。
これはユナイテッド航空が両社の統合において当局へ問題提起したことも一因とみられており、この統合により一部の重複路線で競争環境に歪みが生じることを指摘したとみられています。なお現在大韓航空とアシアナ航空は、アメリカへ計13路線を運航しており、そのうち5路線(サンフランシスコ・ホノルル・ロサンゼルス・ニューヨーク・シアトル)が重複路線となっています。
このようなことから、米当局は二種類ある審査において、簡易的ではなく、厳格に審査を行う決定をしており、これにより審査に時間を要することや、条件付きでの統合承認、最悪のケースでは不認可ということが考えられます。
また、今回の統合においては、EU当局も厳しい審査を行うことが予想されており、現在アメリカ・EU当局の審査が大きな障害になっている模様です。
なお日本も現在審査結果で出ていませんが、羽田枠においてもバランスが崩れることから、再調整が必要との指摘もあるのが現状で、各国で調整が必要となることから、仮に統合の認可を得たとしても、当初想定よりも時間を要することが予想されます。Photo : Korean Air