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EU当局、ルフトハンザグループのITAエアウェイズ取得に引き続き難色を示す 日本路線も懸念材料の一つに

 EU当局は、ルフトハンザグループのITAエアウェイズ取得に引き続き難色を示していることがわかりました。

 同局はルフトハンザ側と話し合いの場をもっていますが、引き続きルフトハンザグループのITAエアウェイズの取得において、以下の市場で競争を阻害し価格を引き上げる可能性があるとの認識を示しており、ルフトハンザグループは、2024年4月26日までに是正案を提出する予定としています。

 ルフトハンザグループとITAは、オーストリア、ベルギー、ドイツ、スイス、イタリアのそれぞれのハブ空港から広大なネットワークを誇っており、ルフトハンザは各市場において、大西洋路線はエアカナダとユナイテッド航空、日本市場ではANAとコードシェアを行うなどして乗り継ぎ利用を含め独占的な傾向を強めていると同局はみており、今後これらの市場で何らかの調整を行う可能性があるとみられています。

 ルフトハンザ側は、EU当局が過度の要求をした場合はITAエアウェイズの買収を白紙化すると警告しているものの、大方の予想では、優位な立場にあるのはEU側としています。

 現在のところ,最終的な買収の可否は、2024年6月6日までに判断される予定となっており、日本とも関わりが強いエアラインの話題でアライアンスなどの兼ね合いもあることから、今後の動向が注目されています。Photo : ITA Airways

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