FSC 航空ニュース

イタリア政府、EU当局に対しルフトハンザグループによるITAエアウェイズの買収を承認するよう要求「イタリアに対する深刻な攻撃」

 イタリア政府のMatteo Salvini 運輸大臣は、EU当局に対しルフトハンザグループによるITAエアウェイズの買収を承認するよう要求しました。

 現在ルフトハンザグループは、ITAエアウェイズの買収に向けてEU当局の審査を受けている状況が続いていますが、EU当局は競争上の懸念などによりルフトハンザグループに対し計画を修正するよう求めるなどし、承認手続きが難航し、この買収案件が白紙化となる可能性まで指摘されている状態となります。

 このようなことからイタリア政府は、苛立ちを示しており、同運輸大臣は現状について「イタリアに対する深刻な攻撃であり、我々は黙って見ているわけにはいかない」と述べるなどしたほか、この手続きは今月行われるEUの選挙に影響を受けるべきでないとしています。またこの買収計画が白紙化となれば、多くの雇用が失われることになるとし、早期の承認を求めています。

 現在もルフトハンザグループは、ITAエアウェイズの取得に向けてEU当局と協議を続けていますが、最大の争点は大西洋路線のJV(共同事業)となっている模様で、EU側はこの計画を認めたくない立場とみられています。

 果たしてITAエアウェイズは、ルフトハンザグループ入りできるのか注目です。

ITAエアウェイズ、アリタリア航空ブランドを再使用する可能性

ルフトハンザ、EU当局が過度の要求をした場合はITAエアウェイズの買収を白紙化すると警告

ルフトハンザグループ、ITAエアウェイズの取得に向けて更にEU当局に対し譲歩へ