ロシアのカザンで開催された第20回「ロシア・ベンチャー・フォーラム」において、ツポレフ社が開発を進める新型のワイドボディ機「Tu-454」のモックアップが初公開されました。欧米製機材への依存からの完全な脱却を目指すロシア航空業界にとって、今後のフラッグシップとなり得る存在として大きな注目を集めています。
新たに公開されたTu-454は、ボーイング787やエアバスA350といった西側諸国の最新鋭機に直接対抗することを目的とした次世代機です。想定される座席数は仕様により250席から350席規模で、航続距離は約15,000キロに達するとされています。エンジンは現在開発が進められている新型エンジン「PD-26」の搭載が見込まれており、広大な国土を結ぶロシアの国内基幹路線や、中東、アジア、アフリカ方面への国際長距離路線を維持・拡大する上で、戦略的に極めて重要な役割を担うことになります。
🇷🇺 It is being reported that Tupolev JSC, part of the UAC division of Rostec State Corporation, unofficially presented for the first time a model of the prospective Tu-454 long-range passenger aircraft project at the 20th Russian Venture Forum held in Kazan from April 8 to 10. pic.twitter.com/iCx0pWvQA4
— cvetko35 (@cvetko35) April 11, 2026
このプロジェクトの背景には、中国との共同開発解消と自国開発への強い回帰があります。これまでロシアは中国のCOMACと共同で長距離ワイドボディ機の「CR929」の開発を進めてきましたが、国際的な制裁や開発方針の相違から、中国側が単独でC929の開発へとシフトしました。
ただ現時点においてTu-454はコンセプトおよびモックアップの段階にとどまっており、詳細な開発タイムラインや具体的な製造・サプライチェーンの構築については依然として不透明です。特に、PD-26エンジンの完成度や機体への複合材の使用比率など、西側の技術に頼らずに高性能化をどこまで実現できるかが今後の最大の焦点となります。ロシアの航空産業が単なる構想を越え、実用的な選択肢を市場に提示できるのか、その動向に世界的な関心が寄せられています。Photo : Туполев




