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CRAIC、中露共同製造となるワイドボディ機のCR929の製造を開始

 ロシアのユナイテッドエアクラフトコーポレーション/UAC(United Aircraft Corporation)と中国のCOMACが共同で開発する計画のワイドボディ機となるCR929の製造が開始されたことがわかりました。

 現地紙によるとUAC傘下のアエロコンポジット社のウリヤノフスクの生産ラインでCR929主翼などの製造が始まったことを関係者が明らかにしたとしており、上記2社の合弁会社のCRAIC/中露国際商用飛機有限責任公司が今後開発を進めます。


Photo : COMAC

 

 このプロジェクトは2014年に開始されましたが、COMACとUACの間で販売権などにおいて対立があり、これが遅延の原因となり、現在は初号機の納入時期が2028年から2029年を予定しています。今回製造が開始されたCR929は、エアバスとボーイングのワイドボディ機に対抗するために開発が決まった航空機で、B787やA330neoなどを競合機として想定しています。

 エアバスのCEOは、COMACが開発しているナローボディ機のC919が競合するレベルに成長することを認めており、今後C929においても、中国の巨大な国内需要を背景に一定規模の受注を獲得することが考えられます。

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