2021年10月15日からアリタリア航空の後継として始動する国営フラッグキャリアITA(Italy Air Transport)は、新機材の導入を巡り、エアバスとボーイングと交渉を本格化させている模様です。
ITAは、今後4年以内に81機の新機材の導入を予定し、2025年までに機材更新を行いながら保有機数を105機まで増機する計画です。またコスト削減の一環として保有機材を単一メーカーとする方針を示していることから、エアバス・ボーイング共に積極的に受注の獲得を目指しているとみられています。
現在のところ、保有機数の大多数を占めるエアバス機の方が、パイロットの機種変更のコストや時間が省けることなどから優勢とみられていますが、ボーイングはこの劣勢な状況を打破するために、60〜70%の航空機代の割引、訓練費用の負担などをパッケージとした破格の条件をITAに対し提示する可能性があると、情報筋の話として現地紙corriereが伝えています。
近年問題が多数発覚し、エアバスに対し劣勢となっているボーイングが、下馬評を覆し大型受注を獲得できるのか注目が集まります。Photo : Alitalia