イタリア政府は、アリタリア航空の後継となる国営フラッグキャリアITA(Italy Air Transport)の設立を予定していますが、欧州委員会との交渉に目途がつき2021年10月15日にも運航を開始する見込みであることがわかりました。
長く続いた交渉は、イタリアのフラッグキャリアとして事実上経営破綻したアリタリア航空からのITAの独立性の問題が中心となり、発着枠の引継ぎなどが焦点となっていましたが、イタリアの空港におけるアリタリア航空の発着枠の大半も譲渡される予定となりました。
これまでイタリア政府の資金援助にライアンエアなどが不満を露わにするなどし、欧州委員会との交渉が難航していましたが、現時点では解決に向かい10月15日にも運航が開始する予定となったとイタリア国内メディアが報じています。
今回の進展に伴いイタリアのEnrico Giovannini運輸大臣は 『ITAにより、重要なイタリアの新エアラインが誕生し、大きな成長が見込まれ、国内および国際市場で競争できるようになる』とコメントしています。
なお新会社は、7億ユーロの資本金を調達し、事業開始に必要なアリタリア航空の資産を取得することを目指しています。そのほか、アリタリア航空の運航終了時に、乗客の権利が保護されることも決まったとし、新会社の設立により乗客に大きな影響が無い予定とっています。Photo : Alitalia