ルフトハンザドイツ航空のCarsten Spohr CEOは、今後の展望について語り、航空需要が5年後もパンデミック以前の水準に回復しないものと考えていることを現地紙のWelt am Sonntagのインタビューで明らかにしました。
国際航空運送協会(IATA)の会長でもある同CEOは、『現実的に考え今後10年の半ば時点で、パンデミック以前の航空需要よりも最大で10%減少することを想定している』とし、早期の需要回復については、難しいとの見解を示しています。
これまでIATAは、世界的に新型コロナウイルス以前の需要に回復するのは2024年頃としていましたが、ルフトハンザはそれよりも遅い回復を示したことになり、ワクチン接種が開始されたにも関わらず、依然として厳しい状況に変わりはなく、急速に需要が回復することはないと予測しています。
なおIATAの予測では、ワクチンの普及を前提に2021年は、2019年水準の66%減(2020年比50%増)となる予測を11月時点で発表しており、今後明らかになる実際のワクチンの有効性により、この予測値が左右される事になります。
また一部のアナリストやANAをはじめとする多くのエアラインが想定するように、多くの会議などがオンライン化されたことで、ビジネス需要の一部は、今後も回復しないとの予測から、フルサービスキャリア(FSC)よりもLCCが先行して回復するとみられており、今後ルフトハンザをはじめとするFSCは新たな需要を開拓する必要性があると考えられています。Photo : Lufthansa
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