スイスインターナショナルエアラインズは、5月に経営状況改善に向けた保有機材の削減と人員削減計画を発表しましたが、今回労働組合側との協議を経て、以下のような計画に変更する事を発表しています。
当初の計画では、人員削減規模は最大780名とされていましたが、この数が550まで減っています。またこの数字には当初パイロットも含まれていましたが、協議を経て削減が回避されています。
この計画により2021年末までに、同社は従業員を約1,700人(FTP換算)の20%以上を削減し、この削減の3分の2は自主的な退職と定年などの自然な離職によって達成される見込みで、約5億スイスフランの削減を目指す計画に大きく貢献するとしています。*FTE:フルタイム人員に換算した数
また機材計画に関しては、以前と変わりはなく保有機材を15%削減するとし、A320ファミリーを69機から59機、長距離用エアバス機を31機から26機にする予定であるとしています。後者に関しては機種への言及はありませんが、現在同社のエアバス長距離用機材は、A330を14機、A340を5機保有していることから、燃費性能などを考慮してもA340が退役する可能性が極めて高いと考えられます。
なお同社は中長期的に航空需要がパンデミック以前に比べ20%減少した状態が続くと予想しており、以前よりも会社を縮小する計画としています。Photo : SWISS