ボーイングのDave Calhoun CEOは、アメリカ議会がコックピットの飛行システムの義務化された変更に関して免除を与えることに同意しない限り、開発を中止する可能性があるとAviation Weekのインタビューで発言しました。
現在ボーイングは、737シリーズで最大の230席が設置できるB737MAX10の承認取得に向けて手続きを進めていますが、同シリーズ機が墜落事故を経験していることから、規制当局が入念な審査を行い、想定よりも時間を要している状況とみられています。
またこの事故を受け、アメリカ議会は2020年末に2023年以降認証された航空機に関しては、連邦航空局(FAA)が義務付ける最新の飛行システムへの適合を義務付けており、仮にB737MAXの承認が2023年にずれ込んだ場合は、すべての新しい安全技術を搭載する必要があることから、コストがかかり、認証までのスケジュールがさらに長くなり、同機のセールスポイントであったパイロットの機種移行の追加訓練不要というのが必要となっていまう事態に陥ってしまいます。
このようなことから、既に承認が2023年にずれ込むことが確実とみられていることから、ボーイングはこの法において免除を求めており、今後アメリカ議会、FAAがどのような判断を下すのか注目されます。
なお同型機は既に600機以上の受注を受けていることから、仮に開発中止となった際にはアメリカ経済に与える影響も多大であると考えられています。