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中国航空各社の新たに認可されたアメリカ路線は、全てロシア上空を回避 バイデン政権の影響か

 中国航空各社が新たにアメリカ運輸省(DOT)に認可された路線は、全てロシア上空を回避して運航していることがわかりました。

 DOTは、5月3日に中国の航空会社に対してがアメリカ路線を週8往復から週12往復に増やすことを許可すると発表し、それに伴い増便対象となった以下の便はロシア上空を回避して運航が行われています。

◇中国南方航空 広州発ロサンゼルス行き
◇中国国際航空 北京発ニューヨーク行き
中国東方航空 上海発ロサンゼルス行き
◇厦門航空 厦門発ロサンゼルス行き

 中国南方航空の広州~ロサンゼルス線においては、増便以前の便においてはロシア上空を飛行し、増便分にいおてはロシア上空を回避するなど、明らかに何らかの制限が課されていることがわかります。

 現時点でこの飛行ルートに関する正式な声明はありませんが、以前から上院議員がバイデン政権に対し、ロシア上空を飛行することで、他社よりも有利な状況となっている中国エアラインに対して制限を行うよう求めていたことから、このようなことが影響し、DOTが制限付きの増便を認めたものと考えられます。

 現在ロシア上空問題により、中東系エアライン・中国系エアラインはその恩恵を受けているされており、これを問題視する声が国際的に徐々に大きくなってきています。Photo:China Aviation Review

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