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フィンエアーCEO、ロシア上空の飛行制限の解除に10年以上かかることも想定

 フィンエアーのTopi MannerCEOは、2023年10月6日に行われた投資家向けのイベントにおいて、今後の見通しについて語りました。

 同社は、ロシア上空の飛行ができなくなったことから、東アジアに重点を置く戦略から、中東・インド方面の路線構築に注力する方針に転換をし、過剰となった機材などについては、カンタス航空にウェットリースする計画としています。

 今回イベントにおいて同社CEOは「カンタス航空へのウェットリースは、5年か10年かそれ以上のどこかの時点でロシア空域が開放されるという可能性を想定した一例であり、そうなれば、航空機を自社に復帰させ、再びアジアへの飛行を開始できる可能性があるだろう」と語りました。

 このようなことから、ロシア上空飛行制限については長期化を見込んでいることが読み取れ、逆にロシア上空の制限が解除されない限り、日本路線の運休路線の再開は限りなく難しいとの読み取れます。

 先日には、エールフランスKLMグループがA350-1000型機の発注を決めましたが、これはロシア上空の飛行制限の恒久化を想定して選定したとされており、多くのエアラインは、数年で解決する問題ではないとの認識です。Photo : Finnair

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