現地時間2023年10月10日、ユナイテッド航空は、羽田スロットをめぐるハワイアン航空の批判に応戦する声明をアメリカ運輸省(DOT)に提出しました。
先日ユナイテッド航空は、ハワイアン航空が未使用状態としている羽田空港の夜間早朝時間帯のスロットを即時再配分するよう求め、グアム線の開設の意向を示しましたが、ハワイアン航空は、今後もスロットを維持するとDOTへ通知し、2023年10月29日までに羽田空港の深夜早朝枠を全て使用するとしました。
そしてハワイアン航空は、仮にユナイテッド航空がスロットを獲得したとしても、成田~グアム線を移管することになり、その結果本質的に利用者の利益に繋がらないとし、検討さえも無駄であり、DOTはユナイテッド航空の提案を却下すべきと主張しました。
今回ユナイテッド航空は、ハワイアン航空の批判に対し応戦し、現在保有する羽田空港のスロットを、冬ダイヤ開始のタイミングで全て使用する計画でないことを指摘し、これは貴重な羽田空港のスロットを無駄にしていると指摘し、デルタ航空ですら、ホノルル線を再開するのになぜそれができないのかと疑問を呈し、DOTに対し、利用者の利益を優先して直ちにスロットの再配分を行うことを求めるとしています。
大方の予想では、ハワイアン航空が今後もスロットを維持できるとみられていますが、ユナイテッド航空の指摘を受け、DOTがどのような判断を下すのか注目です。またデルタ航空が返還した羽田~ポートランド線のスロットにおいては、アメリカン航空、デルタ航空の意思表明が無い状態となっており、今後の動向が注目されます。Photo : United Airlines
ハワイアン航空、ユナイテッド航空の羽田枠再配分の提案に対して正式に異議『ユナイテッド航空はグアム線を成田から移管するだけ』
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