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ハワイアン航空、ユナイテッド航空の羽田枠再配分の提案に対して正式に異議『ユナイテッド航空はグアム線を成田から移管するだけ』

 ハワイアン航空は、ユナイテッド航空の羽田枠再配分の提案に対してアメリカ運輸省(DOT)に正式に異議を唱えました。

 先日ユナイテッド航空は、ハワイアン航空が未使用状態としている羽田空港の夜間早朝時間帯のスロットを即時再配分するよう求め、グアム線の開設の意向を示しましたが、ハワイアン航空は、今後もスロットを維持するとDOTへ通知し、2023年10月29日までに羽田空港の深夜早朝枠を全て使用するとしました。

 今回ハワイアン航空は、ユナイテッド航空のこの提案に対して異議を唱えた声明を発表しており、アメリカ~日本間の太平洋横断路線を運航する米国最小のエアラインから運航権を剥奪しようとするのは不誠実であると不快感を示しました。

 同社によれば、ハワイ~日本間の市場においては、予約から運航日までリードタイムが長いという特徴があり、海外旅行の需要回復が遅れている日本市場においては、スロットを維持要件のルールを順守した上で、最適な運航計画を作成しており、2024年3月までには、全スロットを使用する計画としています。

 またユナイテッド航空は、2014年のスロット配分時に、運航開始日を遅延させた過去があるとして、羽田枠を最大限利用していないとの指摘をできる立場にないとしています。

 そして仮にスロットを再配分した場合、羽田空港発着路線において、ユナイテッド航空の優位性が増し、ANAとのコードシェアの影響により、2社でシェアが40%を超えて他社との競争が低下し、結果的に利用者の利益を損なうと指摘したほか、グアム線を12月までに開設するという計画は、時間的に余裕もなく、成田~グアム線を移管することになり、その結果本質的に利用者の利益に繋がらないとし、検討さえも無駄であり、DOTはユナイテッド航空の今回の提案を却下すべきと主張しています。Photo : Hawaiian Airlines

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