FSC 航空ニュース

カンタス航空、欠航便の販売を続けた疑いにおいて意図的なものでないと否定 今後は罰金約250億円の可能性も

 オーストラリアの競争規制当局(ACCC)は、カンタス航空が欠航便の販売を続け利用者に不利益を生じさせたとして提訴していますが、カンタス航空側はこの疑いを否定しました。

 この問題は、カンタス航空は、2022年5月から7月の間に出発予定だった8,000便以上の航空券について、航空便のキャンセル後、平均2週間以上、場合によっては最大47日間もウェブサイトで航空券の販売を意図的に続けていたとACCCが指摘しているものとなります。

 今回カンタス航空側は、販売が続けられていた事実は認めながらも、利益を得るために意図的に行ったものではないとしており、キャンセルされたフライトを予約したすべての利用客には、出発予定時刻より前または出発予定時刻から1時間以内に出発する同日便を提供するなどの代替フライトを提供したほか、全額返金の対応をとったとし、必要な措置を講じたとしています。

 また新型コロナウイルス、サプライチェーンの問題などに関連して大規模な計画変更となったことから、コールセンターのパンクを防ぐなどの理由から反映に時間を要したとしており、経済的利益を目的として販売を行っていたわけではないと釈明しています。

 また航空会社は、予定スケジュール通りに運航するよう努めているが、それを保証できる航空会社などないとしており、ACCCは航空業界を理解できていないとし、違法性を否定しています。

 なおACCC側は、罰金として2億5000万オーストラリアドル(約250億円)を求めており、今後どのような結末を迎えるのか注目です。Photo : Qantas

オーストラリア政府、カンタス航空に便宜を図りカタール航空の増便申請を却下した疑いで批判に晒されカンタス航空も評判を落とす事態に

オーストラリア競争当局、カンタス航空が欠航便の販売を続け利用者に不利益を生じさせたとして提訴

カンタス航空、A330とA380型機の更新機材としてB787-9/10とA350-1000型機を計24機発注 A380型機の退役は2032年から