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オーストラリア政府、カンタス航空に便宜を図りカタール航空の増便申請を却下した疑いで批判に晒されカンタス航空も評判を落とす事態に

 先日のカンタス航空が欠航便の航空券を販売していたニュースなどから、これまでのカンタス航空関連のニュースに再度注目が集まり、以前のカタール航空の増便申請の却下に問題があったとの見方がされ、オーストラリア国内で議論を呼んでいます。

 既報の通り、カタール航空は、現在保有する週28往復の運航権に加え、ドーハ空港のハブ強化及びオーストラリア路線を拡充するために新たに週21往復分のスロットを申請していましたが、オーストラリア当局はこれを却下したことが今年7月にわかっています。

 政府側の却下理由は、2020年10月にドーハ空港でオーストラリア人女性5人が不当に全裸検査を受けたものに対する対抗措置の一環としていますが、現実にはカンタス航空保護のためとの見方がされており、現実は自由競争を妨げて、消費者の利益を妨害していると野党が批判しています。

 現在この問題で調査が継続されていますが、カンタス航空のAlan Joyce CEOは、カタール航空の増便は市場環境を歪めるとして、増便は認められるべきでないとの見解の書簡を当局に送っていたことがわかっており、カンタス航空と国との関係を批判する声が高まっています。

 この問題に対してライバルのヴァージンオーストラリア航空は、需要は存在しており増便は認められるべきで、競合路線となり航空券価格も下がり利用者に利益があったとの見解を示しており、ライバル会社も巻き込み多くの関心を集めています。

 カンタス航空にとっては、またしても利用者の不利益に繋がりかねない行動を行っていたことが明らかになったことで、利用者からは厳しい声があがっています。Photo : Qantas

オーストラリア競争当局、カンタス航空が欠航便の販売を続け利用者に不利益を生じさせたとして提訴

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