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ハイフライ航空、年内までにA380を退役させることを発表 一時的に貨物機に転換も大きな成果を得られず

ポルトガルのウェットリース専門会社のハイフライ航空は、保有するA380を年内までに退役させる事を発表しました。

ハイフライ航空は、中古のA380を運用する唯一のオペレーターとして知られており、これによりA380の中古機を運用するオペレーターは存在しなくなります。同社が保有するA380(9H-MIP)は、エアバスが製造したA380型機の6機目の機体で、2006年に初飛行し、2008年にシンガポール航空に引き渡された機体となり、機齢は約14年となります。


Photo : Airbus

今回の退役させる判断は、新型コロナウイルスの影響による航空需要の低下によるものとしており、その結果リース期間を延長しない決断をしたとしています。なお3年間の運用では成功を収めたとし、特に機体に描かれた「サンゴ礁を救おう」というメッセージは多くの人に感動を与えたものであったとしています。また後続機にはA330neoが予定されているとし、需要動向を鑑みて同型機で需要を満たせるとの見解を述べています。

今年7月には、客室部にも貨物を搭載できるよう改修したハイフライ航空ですが、大きな成果を上げてリース機期間を延長させるまでの活躍とはいかなかったことになります。

また1社A380のオペレーターが去ることになり、同型機の市場から消えていくスピードは加速しているものと推測されます。

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