デルタ航空は、2020年通期決算を発表し、純損失は123億8500万ドル(約1兆2,900億円)となったことを発表しました。
新型コロナウイルスの影響により、航空需要が激減し、多くの運航便が運休に追い込まれたことなどで、業績が大きく悪化した一年となりました。今回の発表に際して、同社経営陣は以下のような見解を述べています。
Edward Bastian CEO「2020年第4四半期はデルタ航空史上最も厳しい1年を締めくくるものでした。苦難に直面しても高い士気を保ち、お客様を第一に考えながら回復にまい進し、関係者の期待に応えられるように務めてくれたデルタ航空従業員に感謝しています。2021年もまだ厳しい状況は続きますが、今年は回復の年であり、再び売上増、収益性拡大、フリーキャッシュ創出をもたらすことのできる、より強いデルタ航空になるためのターニングポイントの年になると確信しています。」
Glen Hauenstein 社長「2021年には主に3つのフェーズ が予想されます。前半は需要回復が不安定な状態で予約数はまだ低迷するでしょう。その後転換期を迎え、最終的にはお客様が旅行への安心感を取り戻し、ワクチン接種が広がり、 オフィス が再開することで 、持続的な需要回復が見込まれ ます。デルタ航空では、予想される需要に合わせて座席供給量を調整するなど、それぞれのフェーズごとの需要環境にすばやく対応することができます。」
Gary Chase CFO「当四半期中は1日当たりの平均キャッシュバーンを1200万ドルに減少することができました。パンデミック当初の3月に比べると90%近くの減少で、春には損益分岐点を目指しています。引き続き迅速かつ厳格にコスト構造を維持することが成功の鍵となり、需要回復環境と相まって、債務削減に必要なフリーキャッシュフローの創出が再びできるようになると考えています。」
経営陣が語るように、業績回復にはワクチンが前提となっており、これはデルタ航空に限らず世界中のエアラインが期待しているものとなります。今年後半にはワクチンの社会に与える効果がわかることから、多くのエアラインの期待通り、今年後半には状況が好転するのか注目となります。Photo : DELTA
デルタ航空CEO『ワクチン接種を待ちきれない』従業員へのワクチン接種は優先されるべきとの見解 今後の海外旅行の在り方についても言及