カタール航空のAkbar Al Baker CEOは、EU諸国がベラルーシ上空の飛行を避ける中、今後も飛行を継続することを明言しました。
先日発生した、ベラルーシ政府が反政府のジャーナリスト拘束のためにライアンエア機を強制着陸させた事実上の国家主導によるハイジャック問題で、欧州委員会は加盟国エアラインに対し、ベラルーシの空域を通過しないよう指示し、イギリスも同様の指示を出しましたが、同社は今後も飛行を継続すると明言しています。
その理由として同CEOは以下のようにコメントしています。『我々は通常通りの業務を行います。目的地に到着するためにミンスク上空を通過する必要があると思えばそうするでしょう。なぜならば、航空会社のビジネスを政治と一緒にしたくないからです』
また同CEOは、ライアンエア機のパイロットに対して目的地であるリトアニアのビルニュスの方が近かったにも関わらず、ベラルーシのミンスクへ向かったことは根本的にミスであったとし、ならず者国家が自国の領空を飛行する民間機に対し指示を行い、意に沿わない人物を逮捕するという危険な前例を作ったとして批判をしています。
The forced landing of a Ryanair jet flying over Belarus “is something [that] should have never happened,” says Qatar Airways CEO Akbar Al Baker.
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— Bloomberg Quicktake (@Quicktake) May 31, 2021
しかしながら、同機のパイロットはミンスクへ向かうことを疑問視していたことが管制官とのやり取りからわかっており、実際は規則通りに管制官の指示に従っていたことから、この同CEOの批判に関しては、支持しない声が多い状況となっています。Photo : Qatar Airways