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成田空港、第4ターミナルの建設ではなく第1・2ターミナル跡地に新巨大ターミナルの建設を検討か

 成田空港は、機能強化の一環として新巨大ターミナルの建設を検討していることがわかりました。

 この巨大ターミナルは、今年秋から工事の開始が予定されているB滑走路の延伸工事とC滑走路の新設による機能強化に伴うものとなります。

 これまでは、既存の第1・2・3に続き第4ターミナルを建設することが検討されているとみられていましたが、日刊航空の報道によると、鉄道軌道の問題により第4ターミナルの建設ではなく、第1ターミナルと第2ターミナルの跡地に巨大ターミナルを建設することを検討している模様であるとしています。またこの工事においては、2030年代半ば以降に既存ターミナルをを段階的に取り壊しながら進めるとしており、これにより工事期間中の受け入れ施設不足問題をクリアするとみられます。


Photo : NAA

 予てから第4ターミナルへの鉄道軌道の問題は、現在終点の第1ターミナル駅の通過後に急カーブになることから難しいことが指摘されていましたが、これが現場でも課題となり今回の案が検討されている模様です。また第2ターミナルの老朽化を指摘する意見も以前から散見されることから、これらの問題が一度に解決できるのが今回の案となっています。

 今後も検討が重ねられるとみられますが、どのようなデザインとなるのか、以前検討されたサテライト棟を建設するのか、新たに取得した空港敷地にまでわたる新ターミナルを建設するのかなど、設計を巡っては大きな注目事項となります。

 日本の空港においては、近代化された他国の空港に比べ利便性が劣るものが大半であることから、これまでの失敗を繰り返さないためにも、将来の需要にも対応できるよう設計し、これまでの継ぎ接ぎ、増改築から脱却し、最先端の巨大ターミナルを建設することに期待したいと思います。

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