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ANAとJAL、ロシア上空回避ルートの使用を検討

 ANAとJALは、ヨーロッパ各都市への運航便においてロシア上空回避ルートの使用を検討していることがわかりました。

 現在欧州中心にロシアのウクライナ侵攻の制裁として自国の領空の飛行を禁止する措置を講じており、アメリカも3月3日からこの措置を実行します。

 ロシア側もこの措置に対抗して同様の措置を講じている状況となりますが、現在までに日本はこの措置を講じていません。その他の例では、シンガポール航空がモスクワ便の運休を決定したほか、カンタス航空が独自にロシア上空を回避するルートを採用していますが、ANAとJALもカンタス航空同様の措置をするものとみられます。

 現在までに日本政府がこの措置を講じる動きはありませんが、ANAとJALが独自に回避していれば敢えて措置を講じる必要性がなくなることから、今後の国益を考えると航空会社が独自に判断することが最良の判断となる可能性があります。いずれにせよ欧米と足並みを揃える日本政府は難しい決断を迫られている状況となります。

 なお飛行ルートに関しては、現在欧州エアラインが採用している南回りで迂回するルートが有力とみられますが、これもコロナ禍で運航便数が世界的に減少していることから、安易に成り立つもので、今後コロナ禍から回復し運航便数が回復した際は、運航便数の制限などが、特定の空域が発生する可能性もあります。

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