エアバスは、カタール航空が発注し、今後デリバリー予定であったA350-1000型機を全て正式にキャンセルしたことがわかりました。
既報の通りエアバスはカタール航空の発注を取り消す方針であることがわかっていましたが、これを正式に決定し、対象となる機材は合計19機となり、以前にA321neoをキャンセルした時と同様に、今後カタール航空は大型機においても代替機を選定する必要が生じるものとみられます。
今回の決定は、カタール航空が主張するA350型機の塗装劣化問題が影響しているとみられており、既にエアバスは契約不履行を主張してA321neoを50機キャンセルしましたが、A350型機においてもキャンセルという決定を下し、両者の溝は深まるばかりです。
現在エアバスとカタール航空は、表面上は和解に向けた協議を行う意思は示しているものの、両社の隔たりは大きいとみられ、来年6月の裁判でA350型機の塗装劣化問題が争われる予定となっています。Photo : Airbus