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セブ空港で発生した大韓航空機の事故はブレーキシステムのトラブルが原因か

 現地時間2022年10月23日、大韓航空のソウル/仁川発セブ行きのKE631便が、セブ空港着陸時にオーバーランし機体を損傷させた事故の原因は、ブレーキシステムのトラブルの可能性があることがわかりました。

 この事故においては、徐々に詳細がわかってきており、実際に事故が発生した3回目の着陸は、緊急着陸として行われた模様です。

 現地紙などによると、1回目の着陸においては、悪天候を理由にゴーアラウンドし、2回目の着陸においては、ウインドシアがあり、車輪を滑走路に強く接した後にゴーアラウンドしたとみられています。この2回目のゴーアラウンド時にブレーキ系統の油圧システムの不具合を知らせるメッセージがコックピットに表示されたことから、2回目の着陸時の衝撃などで何らかの不具合が発生した可能性が指摘されています。

 このようなことから、パイロットは3回目の緊急着陸時に自動ブレーキを使わず、足によるマニュアルブレーキ(自動ブレーキよりも弱い)のみで停止を試みたものの、滑走路コンディションも影響してオーバーランしたとみられます。

 またセブ空港は、11月2日までILS(計器着陸装置)の運用を停止していることも、着陸を困難にさせた一因とみられており、複数の要因が重なり事故に至ったとみられます。

 幸い怪我人は発生しなかったものの、実際にブレーキシステムのトラブルを抱えていたのか、2回目の着陸を試みた選択が正しかったのか、残燃料は明らかではありませんが3回目の着陸判断は正しかったのかなどが今後の事故調査の焦点となりそうです。Photo : N. Bañacia, J. Cabasa

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