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インバウンドの大本命となる中国路線はいつ回復するのか?

 日本政府が入国規制を緩和したことにより、ようやく国際線が回復に向かい、中国市場を除くと運航便数は急回復する状態となっていますが、コロナ以前にインバウンド旅客数の最高を誇った中国市場は、今後いつか回復するのか予想していきたいと思います。

 現在も中国政府はゼロコロナ政策を続けていることから、今後この政策を変更しない限り中国と日本を結ぶ国際線の正常化は難しいと考えられています。

 現在の大方の予想では、来年3月に開催する1年間の政策運営方針を審議する全人代(日本の国会に相当)が行われるまでは、大きな政策転換は行われないとみられており、これが影響して少なくとも来年3月までは、中国側の大幅な入国規制の緩和は難しいとみられています。

 現に当サイトの取材においても、中国系エアラインの数社は、当面はコロナ以前の運航体制に戻るのは難しいとの見通しを述べており、今冬ダイヤでも正常化は難しいとみられます。

 ただ中国政府も、国民の不満が募っていることや正常な国際往来の必要性は認識しているとみられていることから、来年3月以降に規制を緩和すると考えられおり、今後は来年3月以降に一気に規制を緩和すのか、あるいは段階的に規制を緩和していくのかが注目されています。

 なおコロナと重なったことから、当初予想されていた首都圏への中国便の大増便は実現しませんでしたが、中国籍のエアラインは2019年夏ダイヤまで成田空港への運航を週99往復しか認められていませんでしたが、規制が緩和され2020年夏ダイヤからは310往復、2021年夏ダイヤからは410往復に拡大する計画となっていたことから、仮に規制が緩和された際は、コロナ以前以上の中国便が成田空港に押し寄せることも考えられます。

 ただ中国とは今後も政治的な摩擦が起きやすい状況であることから、空港運営においてもそのようなリスクを考えたうえでのネットワークの構築などが必要になると考えられます。Photo : Air China

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