キャセイパシフィック航空は、2022年11月よりロシア上空を飛行するルートの運用を再開することがわかりました。
ロシアのウクライナ侵攻後、同社は安全上の理由などからロシア上空の飛行を回避していましたが、今後一部の路線でロシア上空を飛行する予定です。
対象となるのは、香港~ニューヨーク/JFK線となり、現在は最短ルートとなるロシア領空を回避していることから、飛行条件によっては最大で3時間所要時間がかかるルートとなっています。また、極端に気象条件が悪い際は、台北で給油し乗務員の交代を行っていたことから、回避ルートは、運用の面に焦点をあてると大きな弊害であったと考えられます。
同社は既に運航乗務員にこの通知をおこなっていますが、あくまでも領空を飛行するものであり、緊急事態でもロシアの空港を使用しない旨を伝えています。
中国・香港政府は、現在もウクライナとロシアの戦争について明確な立場を示していないことから、今回のような決定ができますが、日本の場合においては、状況が違うことから当面は回避ルートで運航を継続することになります。
Photo : Airbus