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大韓航空とアシアナ航空の統合めぐるアシアナ航空貨物事業の売却について理事会で結論が出ず 統合が白紙化になる可能性も

 大韓航空とアシアナ航空の統合めぐるアシアナ航空貨物事業の売却について、アシアナ航空の理事会で結論が出ず一旦閉会しました。

 大韓航空は、アシアナ航空の買収に際し、今月末に迫ったEU当局の審査通過に向けて対策を練っており、以前同局が統合に際し、EU~韓国間の貨物輸送サービスにおける競争低下の可能性を指摘したことから、これを対処するためにエアプレミア・ティーウェイ航空・イースター航空・エアインチョンのいずれかに売却することで、審査通過を目指しています。(その後ティーウェイ航空は見送り)

 これに際し、アシアナ航空の理事会で貨物事業の売却を承認する必要が生じましたが、10月30日に開かれた理事会においては売却の可否が決まらず一旦閉会し、結論は11月にずれ込むことになりました。

 なお大韓航空は、是正措置の提出期限が10月31日までとなることから、同局に延長を申し入れる必要が生じており、今後この手続きを行うものとみられますが、仮に延長が認められない場合は、審査で承認されずこの統合案が白紙化される可能性も浮上しています。

 また既報の通り旅客事業においては、ティーウェイ航空に対して機材を譲渡しパイロットを派遣して欧州4路線を移管させる予定とみられており、EUの審査通過に向け大きな局面となっています。Photo : Asiana Airlines

大韓航空、アシアナ航空との統合に向けアシアナ航空貨物事業をエアプレミア・ティーウェイ航空・イースター航空・エアインチョンに売却することを検討

大韓航空、アシアナ航空との統合に向けティーウェイ航空に対してA330-200型機の譲渡とパイロットの派遣することを検討 欧州4路線を移管

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