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オランダ当局、政府のスキポール航空の発着枠削減政策を受け新興エアラインからスロットを回収し撤退を要求も

 オランダの空港の発着枠を管理するACNL(Airport Coordination Netherlands)は、政府のスキポール航空の発着枠削減政策を受け、新興エアラインからスロットを回収する予定であることを明らかにしました。

 この発着枠削減は、オランダ政府が、騒音や環境などを考慮した気候政策案として、スキポール空港の発着枠を年間50万回から45万2000回に試験的に制限する法案をまとめたものとなります。

 この影響を受けACNLは、歴史的にスロットを有するエアラインには3.1%の削減を求めるとし、新興エアラインからは全スロットを回収する予定であるとしました。

 これにより一部エアラインはスキポール空港から撤退を余儀なくされる可能性が浮上しており、既にこの動きを感知していたジェットブルーは、制裁としてKLMオランダ航空のニューヨーク/JFKのスロットを回収するようアメリカ運輸省に要請しています。

 スキポール空港をめぐる混乱は今後も続くことが予想されますが、今後の航空業界の運命を左右しかねない問題であることから、今後行われる予定の最高裁での判決に注目が集まります。

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