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アメリカ運輸省、オランダ・スキポール空港の発着枠削減計画がオープンスカイ協定違反と認定 対抗措置を講じる構え

 
 アメリカ運輸省(DOT)は、オランダのアムステルダム・スキポール空港の発着枠を削減するというオランダ政府の計画が、アメリカがEUと締結しているオープンスカイ航空協定に違反していると認定しました。

 
 この発着枠削減は、オランダ政府が、騒音や環境などを考慮した気候政策案として、スキポール空港の発着枠を年間50万回から45万2000回に試験的に制限する法案をまとめたものとなり、歴史的にスロットを有するエアラインには3.1%の削減を求めるとし、新興エアラインからは全スロットを回収する予定です。

 これによりアメリカの航空会社は、ジェットブルーが撤退を迫られるほか、デルタ航空の252スロットが削減見込み、ユナイテッドの53スロットが削減見込み、アメリカン航空の22スロットが削減見込みとなっています。

 また今後ジェットブルーを含む24社が発着枠を失い撤退を迫られ、歴史的に発着枠を有する84社が3.1%の削減を迫られるとみられており、今後も混乱が予想されます。

 なおDOTは対抗措置を講じる構えであるとし、最初の段階としてオランダの航空会社であるKLMオランダ航空、マーティンエアー、TUI航空オランダに対し、コードシェアを含む既存のフライトスケジュールを7日以内に同省に提出するよう命じており、今後何らかの事実上の制裁を加えるものとみられています。Photo : DOT

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