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ボーイングCEO、公聴会にて内部告発者への報復措置を認める 品質問題の原因も説明

 現地時間2024年6月18日、ボーイングのDave Calhoun CEOは、アメリカ上院公聴会に出席し、一連の品質問題において証言を行いました。

 ボーイングにおいては、今年に入り機体の品質問題が続々と明るみになっており、アメリカでは同社を批判する声が日に日に強くなり、事態を重く見た米議会は、同CEOに対しの一連の問題について質問を行いました。

 この公聴会には、B737MAXの墜落事故の遺族も出席しましたが、墜落事故の教訓が活かせていないとし、同CEOに厳しい言葉で詰め寄る場面もありました。

 今回同CEOは、一連の問題の原因については、コロナ禍における人員整理や離職により、経験が少なく十分な訓練を受けていない従業員が起因となったとしたほか、内部告発者への報復措置があったことを認めましたが、解雇に至った従業員の数は把握できないとしました。

 また遺族に対し同CEOは「事故で愛する人を亡くした方々に謝罪します。私がボーイングにいる限り、安全に集中的に取り組むことを約束します」と述べたほか「我々の企業文化は完璧からは程遠いが、我々は行動を起こし、前進している」と述べました。

 現在FAAは、事態を重く見てボーイングの安全性が改善するまで同社の施設に検査官を常駐させる措置をとっているほか、B737MAXの増産を認めておらず、これら措置は少なくとも数ヶ月は解除されない見込みとなっており、ボーイングには大きな痛手となっています。

 なお現CEOは年内で辞任することが決まっており、現在後任者の選定が行われています。Photo : Dave Calhoun

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