米連邦航空局/FAAのBilly Nolan長官代理は、ボーイングが開発を進めるB737MAX7の認証が2023年にずれ込むとの見方を示しました。
これまで、B737MAX7は2022年末までに、B737MAX10は2023年前半に認証されることを想定しているとボーイング側は明らかにしていましたが、これが遅延することになります。
アメリカ議会は2020年末に2023年以降認証された航空機に関しては、連邦航空局(FAA)が義務付ける最新の飛行システムへの適合を義務付けており、仮にB737MAXの承認が2023年にずれ込んだ場合は、すべての新しい安全技術を搭載する必要があることから、コストがかかり、認証までのスケジュールがさらに長くなり、同機のセールスポイントであったパイロットの機種移行の追加訓練不要というのセールスポイントが失われる事態に陥ってしまいます。
この規則に対してボーイング側は、適用除外を求めている状況となり、ボーイングのCEOはアメリカ議会がコックピットの飛行システムの義務化された変更に関して免除を与えることに同意しない限り、開発を中止する可能性があると牽制しています。
規則通り進めば、今後2機種の開発が大幅に遅延することが予想されますが、ボーイングの業績はアメリカ経済にも大きな影響力を持つことから、適用除外となる可能性が高いことが指摘されています。ただ、過去に事故を起こしたシリーズ機となるだけに、議会がどのような判断を下すのか注目されています。Photo : Boeing