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ボーイングの内部告発者「全世界のB787型機を運航停止にすべき」と主張

 ボーイングの品質管理体制を内部告発した同社のエンジニアのSam Salehpour氏は、全世界のB787型機を運航停止にすべきであると主張しています。

 同氏はB787とB777において接合部分の測定がずさんなものであったと指摘し、早期疲労損傷と構造的破損の危険にさらされていると主張しています。

 具体的には、接合部の隙間を測定する前に、対象箇所において人力での隙間埋めを行うことを会社側は認めていたとし、一部では従業員がジャンプして力を加えて修正を行うこともあったとし、通常隙間を埋めるためのシムと呼ばれる特別な充填材が一部の航空機には挿入されていないことから、時間が経つにつれて、埋められない隙間が過度の摩耗を引き起こし、潜在的に「壊滅的な故障」を引き起こす可能性があると懸念を示し、その問題を抱えるのは約1,000機の787と約400機の777であるとしています。

 このようなことから世界中のB787型機を点検する必要があると主張し、その期間は同型機を運航停止にすべきであるとしています。

 また上院公聴会に出席し証言した同氏は、問題提起しても上司に事実上の圧力をかけられ、その後配置転換されるなどしたとしており、ボーイングは増産にかられ、欠陥のある機体を出荷しているとしています。

 現在までにボーイングは完全に否定し安全性を主張しており、既にアメリカ連邦航空局(FAA)が調査に乗り出していることから、今後どのような結論が出されるのか注目ですが、FAAも審査し認可していることから、仮に問題があればFAAも批判を受けると考えられます。 なお同氏は今回の内部告発した経緯については多くの人の命を救うことになるからとしています。Photo : Boeing

ボーイング、内部告発の内容は誤りとしてB787とB777の安全性を主張

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