ユナイテッド航空CEOは、導入を予定している超音速旅客機『オーバーチュア』の座席料金は、現ビジネスクラス以下となることを想定していることを明らかにしました。
これはFlightcastのインタビューにおいて、同社のScott Kirby CEOが明らかにしたもので、同機が燃費性能に優れることから、全55席を有する同機の1座席の料金は現ビジネスクラスの料金より高くなることはないと語っています。
またサンフランシスコ~ハワイ線へ投入することも検討しているとし、想定されていた国際線以外の可能性があることも示唆しています。なお同機はソニックブームの影響により、洋上を飛行する路線のみ就航が可能になるとみられており、大西洋路線・太平洋路線のビジネス需要が高い路線に投入されることが考えられています。
しかしながら現段階で同機の性能を疑問視する声も多く、コンコルドの二の舞にとなる可能性を指摘する声もあります。これに関して同CEOは、オーバーチュアとコンコルドは大きく異なるとし、コンコルドには、アフターバーナーも装備された4つのエンジン搭載していが、オーバーチュアは、アフターバーナーのない2つのエンジンのみを搭載するほか、コンコルドのマッハ2に対し、オーバーチュアはマッハ1.6~1.7で飛行し、100%持続可能な航空燃料(SAF)で稼働するように設計されていることから、燃費性能に優れ成功するとの見解を示しています。
現在ブームとロールスロイスが共同でエンジン開発に取り組んでいるとされていますが、果たして想定通りの燃費性能を発揮し、航空業界に衝撃をもたらす航空機が誕生するのか今後も注目です。Photo : BOOM