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エアバスCEO『A350Fはワンマン運用機の最初の候補に適している』

 エアバスのGuillaume Faury/ギヨーム・フォーリィ CEOは、開発が決まったA350Fが一人のパイロットで運用する最初の航空機の候補に適していると発言しました。

 パイロット不足の解決策の一つとして、自動操縦の技術に頼りパイロットの省人化などが検討されていますが、エアバスは、まずは最新鋭の貨物機でこの技術を実用化することが適していると考えている模様です。

 現時点でこの技術を旅客機に導入することは、安全性などの問題から多方面から反対の声があるのが事実であり、まずは貨物機で運航実績を作り、最終的には旅客機にも取り入れることも視野に入れています。仮に一定の安全性を確保できた場合、航空会社にとって大幅に人件費が削減できることが見込まれることから、その恩恵が運賃に反映されることも期待できます。


Photo : Airbus

 既に同社は、A350FのベースとなるA350-1000型機で、オートパイロットの自動離陸テストに成功したことなどを報告しており、今後も実験を重ねていく方針です。

 また一部報道によれば、キャセイパシフィック航空はエアバスと協力して3名体制の長距離便を2名体制とする実験を行う予定としており、パイロットの省人化は、自動技術の飛躍的向上により今後議論が加速するものと考えられます。なお長距離便においては、以前飲酒問題があったJALのロンドン便において、当初3名体制の運航便(1名が逮捕)を2名で運航するなどしたエピソードもあります。

 なお稀に報道されるようなパイロットの無人化については、近い将来実現する可能性は低いですが、航空機関士が乗務しなくなったことが現代では当然になったように、今後パイロットの省人化は実現する可能性が高そうです。

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