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ボーイング、B787の再開に向けたFAAへの書類提出で不備 更なる納入再開の遅延の可能性も

 ボーイングは、先日2022年後半にもB787型機の納入を再開する見込みとみられていましたが、また納入再開が延期する可能性があることがわかりました。

 これはReutersが報じたもので、納入再開に向けた米連邦航空局(FAA)への検査計画などの書類提出で不備があったことから、FAAが再提出を求めた模様です。

 ボーイングのDave Calhoun CEOは、4月27日の決算説明会において、この書類の提出が非常に重要なステップとなるとしていましたが、今回FAAが再提出を求めたことで順調に進んでいるとは言えない状況とみられます。なお今回の書類不備が納入再開に向けたスケジュールに与える影響は、現時点で不明となります。

 ボーイングの主力機となるB787型は、機体の品質問題により2021年5月以降納入が停止されており、FAAは2022年2月15日に、今後航空会社へ納入する前に、FAAが機体毎に審査を行うことを明らかにしています。これまでにイタリアのサプライヤーが製造したチタン製部品に不具合があったことや、三菱重工の繊維複合材部品の汚染などが指摘されており、後者においては炭素繊維強化プラスチックを接合した部品の接合強度に問題が生じる可能性などが問題とみられています。

 現在多くのエアラインの機材スケジュールに影響を与えるような状況となっており、B787型機の更なる納入再開の遅延は、顧客からの信頼を失うだけでなく、補償面などにおいてもボーイングにとって大きな痛手となります。Photo : Boeing

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