カタール航空は、2022年はじめにB737MAX10を最大50機導入する覚書をボーイングと締結しましたが、これが失効したことが明らかになりました。
これは現在同社がA350の塗装劣化問題に係る裁判資料から明らかになったもので、既にこの事実を同社のAkbar Al Baker CEOは認めています。このB737MAX10の導入は、A321neoの受領が難しくなったことから、保険的に仮契約したものと考えられていますが、これが失効したことで今後のカタール航空のナローボディ機の後続機は、どのような計画となるのか、現時点では視界不良となります。
なお裁判所は、エアバスがカタール航空が発注していた50機のA321neoの契約を破棄し、これら機体を他社へ販売することを認めています。
現在も同問題においては、エアバスとカタール航空が解決に向けて協議を続けているとの情報もありますが、現時点では両社ともに今後も争う姿勢であるとみられています。しかしながら、今回カタール航空がB737MAXを導入しないことがわかったことから、可能性は低いながらもエアバスと何らかの解決の糸口を見つけた可能性があり、今後の展開が注目されます。 Photo : Boeing