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ドイツ政府、政府専用機のA340型機がまたしても要人輸送に失敗し即時退役を決断

 ドイツ政府は、政府専用機のA340-300型機がまたしても要人輸送に失敗したことから即時退役を決断しました。

 現在同国政府専用機を管轄するドイツ空軍は、A340型機の老朽化に伴いA350型機の政府専用機への更新を進めていますが、残り2機となったA340型機の1機において先日トラブルが発生しました。

 トラブルが発生したのは、8月13日にAnnalena Baerbock外務大臣が搭乗し、オーストラリア、ニュージーランド、フィジーを訪問する予定で使用された機材(16+01)となり、給油目的の経由地であるアブダビ空港に着陸し、給油を完了後に離陸しましたが、フラップのトラブルが検出されたことから、燃料を投棄して同空港に戻りました。

 翌日同機は、再度離陸しましたが、同様のトラブルが発生し、再び同空港へ戻りました。このトラブルにより外遊は中止となり、同外務大臣は民間機でドイツへ帰国しました。

 このようなことから、同政府は予定していた2024年の退役を前倒しして即時退役させる予定であることを公表し、2機のA340型機が退役する予定となりました。

 このA340型機が重要なフライトでトラブルを起こすのは有名な話で、最も重大な失敗は、2018年にG20会議に向かうためのメルケル前首相を乗せたフライトにて、技術系統の不具合により緊急着陸し、首相が会議に遅刻するという事象が発生しています。Photo : Team Luftwaffe

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