2023年冬より新千歳・羽田・成田・関西・中部国際空港で機体に吹きかける有色の防除雪氷剤(ADF)の使用を開始することがわかりました。
現在国内空港においては、無色の防除雪氷剤が使用されていますが、今冬より世界基準の有色の防除雪氷剤を国内主要空港で使用を開始し、デアイシング剤はオレンジ色、アンチアイシング剤は緑色を使用します
ディアイシング [De-Icing] 除雪氷 ⇒ 機体に積もった雪を除く (粘着性:低)
アンチアイシング [Anti-Icing] 防雪氷 ⇒ 機体への新たな着氷を防ぐ (粘着性:高)
この着色された防徐雪氷剤(ADF)によって、機体に散布した範囲が明確に分かるため、防除雪氷作業の効率化、運航の安全性(散布漏れの防止)の向上に寄与します。
Photo : 国交省
なおADFは主成分である無色・無臭のプロピレングリコールのほか、有色化するための成分等が少量含まれます。有色化するための成分は、食品添加物(食紅など)や、シャンプー・石けん等の着色に使用することが出来るものと推定されることから、人体や自然環境への悪影響は少ないとみられます。
その他の成分としては、増粘剤、酸化防止剤等が含まれ、製造メーカーヒアリングなどによると、食品(果実加工品、漬物、パン、マヨネーズ等)などにも使用されているものとなります。
この有色防除雪氷剤(ADF)の使用開始により、一面銀世界が広がっていた冬の空港の景色にも変化が起きるかもしれません。
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