オランダ政府は、各方面からの批判によりスキポール空港の2024年の夏スケジュールの発着枠削減計画を断念したことを明らかにしました。
この発着枠削減は、オランダ政府が、騒音や環境などを考慮した気候政策案として、スキポール空港の発着枠を年間50万回から45万2000回に試験的に制限する法案をまとめたものとなり、以前の計画では2024年夏スケジュールから採用する予定となっていました。
しかしながら、KLMオランダ航空をはじめとする各国エアラインの猛烈な批判やアメリカ運輸省が報復措置を講じるとしたこと、そしてEU当局がオランダ政府に対し深刻な懸念を表明しEU規則を遵守するよう求めたことなどが影響して来夏でのこの政策実施を断念しています。
ただこの計画は白紙化するものではないとしていることから、2024年第2四半期に予定される最高裁での判決が大きなポイントとなります。またオランダは、11月に選挙を控えていることから、新内閣がこの政策に力を入れるのかも注目ポイントとなります。Photo : Schiphol airport